右の眼窩

薄暗くて狭いところ

ショートショートを書いた

kakuyomu.jp

 まあまあタイトルの通りで「仙台市内で公開処刑が行われるならあそこだよな〜」と思って書いた。五千字ぽっちで新しい小説作るのもたるかったし雑文置き場でいっかと思ってそっちに投げたんだけど正直どれくらいから流血表現なのかよくわかっていません。流血はしてるはずだけど流血についての描写はほぼしてないのでうーん?

 もともと現代日本を舞台にギロチン公開処刑を書きたいと思ったところから書き始めたやつなので時代考証とかあんまり真面目にやってないんですけど以下覚え書き。

・ギロチン自体はフランス革命が始まる前に開発された
・日本国内でも一九四五年までギロチンの導入が検討されていた

 上記二点から、GHQ(というか連合軍)の認識によっては日本国内にギロチンがある今も存在したのでは? と考えた。日本国憲法の草案はフランス刑法典を真似ていたそうだからどっちにしろフランス革命に立ち戻らなくてはならない(フランス革命終結の翌年にフランス刑法典が制定されている)。

 なので逆説的に「書いてしまった作品の考察」の粋を出なくなってしまうのだけどたぶんこの世界戦ではフランス革命が王家主導で行われていて、ルイ十六世を始め王家の人々が処刑されていない。フランス及び当時のフランス王家は人権のお手本となり、その後の自由だの人権だのの流れの中で目指すべきものとなっていく。

 連合国が口を挟んでこなければ(=敗戦しなければ、WW2が無ければ)ギロチンがある日本は達成できたのでは? という点については、それがないとおそらく原発がないという考えから却下。あれはチート電力なので先の敗戦がなければ技術的革新ももっと遅れていたはずと思う。オイルショックで電気料金はかなり上がったけど、原発がなかったらもっともっと上がったんじゃないかという気がする。予想ですけど。電気料金が上がるということは工業生産にお金がかかるということで、日本は曲がりなりにも工業の国なので電気代が上がるのはつらい。

 なにしろ「今この現代にギロチンがあったら」というのがまず大前提なので無関係なところに変な齟齬を出したくなかった。WW2は発生し、日本は負け、連合国軍の管理下に置かれる必要があった。少なくともこの作品においては。

 敬愛するルイ十六世を殺さずに済み、かつ彼が賢政を敷いてその後の世界のお手本になっていく世界があったとしたら、シャルル=アンリ・サンソンが救われるなあとちょっとだけ考えました。幸あれ。