右の眼窩

薄暗くて狭いところ

可読性言うなキャンペーン(ひとり)

「可読性」という言葉がどうにも好きになれない。
 もちろんある程度のところまでは存在する。インデントを揃えるとかメソッドは小さく作る(※今日日これで怒られる企業は滅多にあるまい……)(昔はメソッド作るのに稟議書とかも聞きましたけど)とか縦横に長くしすぎないとか。でも正直「ある程度」以上のものじゃないと思う。極端な話、C言語に慣れてる人とJava8に慣れてる人の感じる「読みやすさ」は全く別のものだろうと思う。
 旧い人間なのでアロー関数を「直感的に理解できるので良いもの」とされたときに「ええ?」と思ったんだけどあれ読みやすい? なんか若者言葉っぽいというか、形式張った日本語と若者言葉のどちらがわかりやすいかもまあ人によるので一概に言えたものではないけど、「直感的で理解しやすい」って誰にとっての話よ? と思ってしまう。マジ卍。テンサゲ。
 つまるところ、「直感的」とか「可読性」とか言うな。ルールを作れ。PSRでもGoogleのスタイルガイドでもなんでもいいからルールを設定しろ。ふわふわした指示を出すな毟るぞ。私は私の直感に従って書いてるんだから私にとっては私のコードが何より直感的に決まってるだろうが何を言っているんだ。
 もっと嫌いなのが「こっちの方が読みやすいですよね」という確認の《《てい》》を取りながら否定されることを全く想定していない文言。否定を受け付けていないという自覚も特に無いんだろうけど(ある種の人々は自分と他人が全く同じ感覚感性を持っていると信奉している)、あれ否定してみたらバグるのかな。「反発するために否定している」と取られかねないけど(ある種の人々はry)(そこがもう動かないので「自分と食い違った事を言う」=「知識がない」or「勘違いしている」or「悪意をもって否定している」に変換される)(言葉が通じない)。
 結局のところ可読性とかなんとかってルール無しで運用しようとすると知識量に比例しちゃうことになるので不毛じゃない? 知識経験が浅い人がルールもなしにベテランと同じようなコードなんて書けるわけないじゃない実際。つまりあれでしょ何も付記せず「こう書いてほしい」と指示するのが心もとないから「可読性」とかフワッとした正しいっぽい言葉を盾にしてるだけでしょ? あなた(レビュアー)が今後ずっと保守やるっていうならあなたの感覚に合わせてあげないこともないけどそんなことないわけじゃん。じゃああなたの「ぼくのかんがえたさいきょうの可読性」に付き合う意味ってある?
 とまあ、言わないけど。言わないけどね面倒だから。